平成狸合戦ぽんぽこ都市伝説!テーマは戦争?労働組合?環境保全?


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作品を製作する場合は、何かしら表現したいテーマが存在するものです。

では、ジブリ作品「平成狸合戦ぽんぽこ」のテーマは?

おそらく意見が分かれるところかと思います。今回はその点に絞って紹介していきます。

 

 

 

 

 

「平成狸合戦ぽんぽこ」は1994年に高畑監督の手によって制作されました。監督自身初のオリジナル作品となりジブリ映画の中ではあまり脚光を浴びない存在で有名ですが、地味に1994年に公開された映画作品の中ではトップとなる興行収入26億円を達成していたりもするんです。

しかし、なぜか印象が弱い作品。高畑監督が制作した作品の色が濃く出ているためかもしれません。どこか思想的な作品となってしまう傾向があり、オリジナルとして制作された本作品は特に原作の縛りがない為、そうした色が濃く出た作品になっています。

 

そのため、見た人の中には疎んじる傾向もあり、宮崎監督作品のように広く受け入れられる作品にはならなかったのかもしれません。

しかし、非常に多くの見方ができ、そして放映当時の時代を見事に描いた作品としての評価ができ、そうしてみると逆に印象に残る作品でもあるんですよね。

特に子供の頃観た感想と大人になって観た感想は大きく変わる作品かもしれません。

そんな「平成狸合戦ぽんぽこ」の都市伝説を紹介します。いくつかの記事に分けて記述しているのですが、今回はこの作品のテーマとしていくつか語られている都市伝説を紹介します。

 

「平成狸合戦ぽんぽこ」のテーマ

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「平成狸合戦ぽんぽこ」の作品を思い返すとき、真っ先に思うのは「環境保護」ではないでしょうか。

というのもこの作品は多摩丘陵でのんびり暮らしていた狸たちの間で餌場の抗争が始まります。その原因が人間の土地開発。それによって狸が生息できるような場所が狭くなっていき、狸同士の抗争が生まれてしまうんですね。

 

その結果、先祖伝来の”化け学”を復興させ人間に対して戦いを挑むようになるのですが、人間が共存を無視してむやみに環境をこわして自分たちの領域を広げなければこんなことにはなりませんでした。

そのため、この作品のテーマは「環境保護」というものが頭に浮かぶわけです。作新を製作する当時も狸が民家に出没して餌をもらい、街中で道路を横断しては牽き殺されると言う「事例が多発していたようで、そうした経緯もあり、この作品が出来上がったのでしょう。

しかし、このテーマ以外にもこの作品にテーマが含まれていたとしたら・・・何があると思いますか?いくつか語られているものを紹介していきます。

 

 

事件の模倣

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この作品が模しているのは第二次世界大戦であるということが言われています。

狸たちは絶対に勝てないであろう存在の人間たちに果敢に立ち向かっていく構図が見て取れます。

そうした構図が第二次世界大戦においてのアメリカと日本のようなのですね。この戦争ではアメリカが日本をじわじわ追い詰めていき、戦争を仕掛けなければ政治的に潰されるという状況になり、圧倒的な差があるアメリカに日本は戦争を挑んでいきました。

まさに似ていますね。

もはや狸たちとしては人間に戦争を仕掛けるしか自分たちが生きて行く道はないと考えるのです。

こうした戦争をテーマにした作品であり、果敢に挑んでいった日本の愚かさを忘れないようにしようというメッセージが込められているとも言われているのです。

 

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時代の変化と二極化の模倣

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この作品が描いている時代はまさに日本の街の開発が大きく進み、生活様式が様変わりしていた時代です。都市部にて変化の最前線で生きる人もいれば、田舎で全く変化を感じずに一生を終える人もいます。

その中で、変化に対して適応できる人とできない人人間と狸と言う集団を使って描いているとも言われています。また変化に着目すると、途中で「化け学」を学ぶ狸ですが、全員が変身をできるわけではありません。

化けることができない狸はどうするのでしょうか。おそらくひっそりと死んでいくのでしょう。

抗争を仕掛けた狸ですが、人間は戦いを挑まれていることにさえ気づきません。結局のところ争うのではなく、調和して生きて行かなければいけないと言うことを伝えたいのか、対極にあるものを同時に登場させ、戦後の日本の状態を表現しようとたのか・・・。

 

 

大量生産・大量消費への皮肉

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こちらの記事にて冒頭のハンバーガーのシーンについて考察している文章があるのですが、私もまったく同じように感じていました。
http://www.04u.jp/blog02081110.html

狸が黒い袋の中に大量に入っているハンバーガーを持ってきてみんなで食べるシーンです。ここでは「拾ってきた」と言うことを描いている部分はありません。ただ黒い袋の中にたくさんのハンバーガーが入っててみんな好物だから奪い合うように食べているのです。

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しかし、明らかにゴミとして棄てられたハンバーガーのように感じるのです。コンビニやファーストフード店での「食べられるもの」の廃棄量はめちゃくちゃ多いです。

その一つとしてハンバーガーを描いたのではないでしょうか。そしてそれは同時に大量生産・大量消費の時代を皮肉っているのではないでしょうか。こうしたメッセージも含まれていると考えられます。

 

 

労働組合衰退の模倣

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戦後直後から70年代付近まで続いたの労働組合の敗北までを模倣して描かれているという説もあります。

この時代は市民運動などが活発になりましたが、巨大な力に屈服せざるを得ないという現実がありました。そうした経緯を狸は一生懸命人を化かそうとしますが、人間は全く気付かないという哀れな状況と重ね合わせているのです。

運動を行う過程の熱の高まりなども、狸の姿を通して描かれていますね。

非常に皮肉な感じもしますが、高畑監督自身も東映のアニメーター時代に労働組合に加盟し、副委員長であり、こうした時代にのまれていたという背景があるんですね。

そうした巨大な権力への屈服、時代の記憶などがメッセージとして組み込まれているのかもしれません。

 

 

少し主観も入れて紹介してきましたが、皆さんはこの作品を見て何を感じるでしょうか?十人十色。様々な感想があっていいと思います。

しかし、今一度この作品をじっくり味わってみてください。

信じるか信じないかは、あなた次第。

 

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